藝術家簡介
台湾太魯閣族、2008年バルセロナ自治大学建築学院空間デザイン学部卒業。2009年に台湾へ戻り、台湾東部で創作活動を続けてきました。作品は女性や、民族、環境、そして社会についてのテーマを扱っています。これまで台湾各地を始め、ニューカレドニア、中国、スペイン等の地で駐村創作を行っており、現地の環境と歴史背景を繋ぐ現地創作が得意です。
伝統的なTruku編物を独自に発展させ、作品にはソフトスカルプチュア、録画、映像、金工、パブリックアート等様々な形態があります。2020年には部落がある紅葉山上の瑞欣鉱区にて、領域を超えた「裹山」展を開催しました。
2015年に母親になると、創作は自分自身の経験と記録の媒体となります。母親として生命を育んだ彼女の作品は、より直接的な手法で表現するようになりました。「孕育生命的人(生命を育む人)」と「紅恐龍(赤い恐竜)」がその代表作です。
現在は台湾とイタリアの両国を行き来しており、イタリアの監督Tommaso Muzzi氏と共に、キュレーションと文化映像記録の仕事をメインとする泥椅ワークショップを立ち上げました。2016年にはパブリックアート環境融合賞と創作賞を受賞したほか、2014年と2016年にもPulima芸術賞金賞などといった賞を受賞しました。
作品簡介
作品名:歩くシリーズ-夏の日光浴
作家:林介文
素材:リサイクル鉄筋、丸い鉄、帆布、布、複合素材(必要に応じて増減)
サイズ:高さ250、深さ500、幅400 (±10%)
場所:花蓮遊客中心
人と自然の合体は「走走(歩く)」シリーズ作品の最初の構想でした。人と自然は本来一体でありますが、人がどんどん自己中心的になり、愚かな人は大自然に打ち勝てると思うようになってしまいました。二本の足(普通なら色鮮やかな)だけが自然景観の中から伸びており、体の他の部分は景観に混ざり消えています。しかしそれは歩みを止めることなく、人類の誇りである頭と脳がなくっても、二本の足は奇妙な形態でありながらも自然に存在しています。
歩くシリーズ-夏の日光浴は、花蓮鹽寮の海を望む草地に設置する予定で、この海を望む草地は、イタリアの海岸を思い起こします。彼女は花蓮近海の景色に、日光浴をしている人が多いこの地にユーモアで怠けたイメージを創り、観客に日光浴の気持ちを感じてもらいたいと思っています。夏の日光浴では、彼女がよく使う立体編みの技法を使い、リサイクルされた素材を線状に解体したあと、立体的な支柱に編み込んでいきます。両足の上にある傘状の造形は、地中海ビーチのパラソル傘のように、観客は作品に入って触れ合うことができるようにしています。